当院のコンセプト

当院の理想とする矯正治療

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当院では、矯正治療の計画を立てる際にレントゲンを撮って、患者さまの問題点を把握した後「その問題点を根本的に解決するにはどうすればよいか」をまず考えます。そこが治療のゴールです。それを実現するためにはいろいろな負担が患者さまにかかってきます。
例えば治療に5年間かかるとして、しかし患者さまのご都合で3年が限度だとすれば「治療期間を短縮するためにどのようにするべきか」を考えます。
「本来の目的を達成できる現実的な解決策はないか?」
つまり「患者さまにとっての負担を減らす方法はないか」を常に念頭に模索し続けています。
最終的な決定権は患者さまにありますが、当院ではベストな治療方法をご提案するようにしています。
患者さまのご期待とご努力を裏切るような結果になることは、まずありません。

個別対応で「個性正常咬合」を実現します

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本来、矯正治療というものは、歯に適切な力を加えて、動かしたい方向に歯が動くのを待つというものです。
月に1度お越しいただいて作業をすると、その後の1カ月間で患者さまの身体自身が動いて歯並びが治っていくわけです。そこが歯を削って治療をする一般歯科と違うところです。ですから当院は、患者さまの身体が健康な状態になるようにお手伝いをしているだけです。
しかしその時に大切なのは、教科書通りの治療法をすべての人に当てはめるような矯正治療を行わないということです。なぜなら、患者みなさまのお顔それぞれに個性があり、骨格も違うので、教科書通りの矯正治療のやり方で治療が終わってしまう患者さまは半数程度しかいません。あとの半数の方については何らかの工夫がどうしても必要なのです。
例えば患者さまが「歯を抜いてもいい」と仰っている場合と「抜かないほうがいい」と望まれている場合では、16ミリ違うところから矯正治療をすることになります。これは矯正治療の世界ではかなり大きな数字です。その間にも細かい対応ができますから、矯正治療のバリエーションは限りがないといってもいいかもしれません。ですからすべての患者さまへ、個別対応によって個性正常咬合を実現することこそが、当院のモットーなのです。

みなさまのご要望にお応えします

当院では、患者さまのご希望に沿いながら、患者さまの望まれる理想の歯並びを実現するためのお手伝いをいたします。
ですから患者さまが「いやだ」と思われることは、極力避けて矯正治療を行います。
そのために様々なテクニックをご用意しております。
「これはいやだ」と思われることは、最初から仰っていただければ、なるべくご希望に沿える治療を行わせていただきます。

「歯を抜きたくない」

院長・舘からの回答

歯を抜かずに矯正する方法はあります。もちろん治療期間が長期化するケースもありますし、すべての症例に対してできるわけではありません。やはり歯を抜いていただいた方がよいケースもあるでしょう。

「手術をしたくない 入院したくない」

院長・舘からの回答

これもやはり、私は一般的な矯正治療では手術をやり過ぎだと思っています。
先天的な問題があるためにあごが小さすぎたり大きすぎるので、平均的な顔の大きさに近づけるために入院して全身麻酔で手術するといったことはアメリカで発展し、日本でも行われてきました。

近代的な矯正歯科の始祖とされるドクターが打ち出した概念で、「正常咬合」という考え方があります。人間の歯のかみ合わせの正しいモデルを確立して、「それに合わない噛み合わせは不正咬合である」という考え方です。また、統計的な手法を用い、顔面骨格の計測値から「平均的」とされる範囲を予め決めておき、あなたの顔面骨格が「平均的でない」という理由で「正常範囲から逸脱した噛み合わせの人は、手術をしてでも治してしまおう」と発想するのです。

この考え方は日本の矯正歯科の世界でも根強い支持を得ているのですが、私は果たして正しいのだろうかと疑問を持っています。すべての人が同じ顔の形になる必要はないのではないでしょうか。

顔の形が違っても、噛み合わせがよくてその人が十分健康で暮らせれば何の問題もないはずです。ですから私は、「個人の骨格に合わせて、個々の患者さまそれぞれに、最適な正常咬合があるはずだ」という個性正常咬合の考え方を追求していきたいと思っているのです。その人の顔面骨格の中に歯並びがフィットしていて、上下の歯の噛み合わせがきちんとできて唇の機能不全もなければ、それはその人にとっての正常咬合であるはずです。正常咬合は人種によっても個人によっても異なります。

そう考えれば、本当に矯正のために必要な手術というのはどれほどあるのでしょうか。その必要性が問題になってきます。
実は矯正歯科医のほうが、自分が習ってきた歯科矯正学という学問に忠実であろうとするがゆえに、思想的に縛られて、「正常咬合から外れていれば手術をしなければならない」という思い込みを強く持ってしまっているケースが多いのではないかと思います。

私はあくまでも患者さま一人ひとりの正常咬合を追及する「個性正常咬合」の考え方に基づいて、矯正計画を考えますから、手術の必要性がそれほど多いとは思わないのです。あまりにも上下のあごの骨の大きさが違うために、上下の歯を噛み合わせることができないような場合などはどうしても手術が必要になりますが、そうでなければ私はなるべく手術をしない治療法をご提案申し上げるようにしています。

「目立たない矯正治療をしたい」

院長・舘からの回答

矯正治療を目立たなくすることは可能です。
「矯正治療を見えないように行いたい」のか、「目立たなければよい」のかによって方法が異なります。

見えない矯正治療のためには、歯の裏側・舌側に(ワイヤーを通す)矯正装置をつければ大丈夫です。日本製の歯の裏側につけるブラケットを使用すれば、矯正治療を行っているとはわかりません。しかし歯の裏側に針金が通っていますから違和感がありますし、歯磨きも難しくなりますし、やや喋りにくくなるという難点もあります。
それを避けるためには、金属製の目立つ部分を強化プラスチックにしたブラケット(=クリアー 必要な部分だけ金属で補強しています)を使用すればほとんど目立たずにすみます。

「痛くない治療をしたい」

院長・舘からの回答

現在の矯正治療では、痛み止めを飲まなければならないほどの痛みはありません。矯正装置によって少し歯が押さえ付けられているような違和感を感じたり、力を入れて噛むと痛いので噛みにくいといったことはあるでしょう。そうした噛みにくさは1~2週間で解消するはずです。
最初は「ご飯が食べにくいな」と思っても、しばらくすると何も気にせずにむしゃむしゃ食べている自分に気がつくはずです。ですから装置を入れた当初に多少痛さを感じても、それはすぐに治ると思います。心配されるほどの痛みはないでしょう。
お子さんの場合には、「矯正している学校の友達が痛いと言っていた」とおっしゃるかもしれませんが、その場合は、「その子は泣いていた?それとも元気に走り回っていた?」と聞いてみてください。矯正の痛みで泣いているお子さんはいないはずです。

「長期間の矯正治療はイヤだ」

院長・舘からの回答

当院では、治療期間をできるだけ短くするよう努力しています。しかし人間の身体のことですから、「歯が動く制限速度」が存在します。
矯正力は、歯を支えている骨などの組織をだんだん柔らかくして、新しい組織に置き変えながら歯を移動させます。そうした細胞の再生にかかるスピードは、決まっていますから、それを短縮化しようとすると組織にダメージを加えてしまうことになりかねません。
どのような矯正を行いたいかという最終的なゴールのイメージによって、調整期間の長さは変わってきます。個人差もありますが、矯正のゴールが遠ければ、やはり時間はかかることになるでしょう。
理屈にかなったスピードの範囲で最大限の短縮化を心がけていますが、それを超えるわけにはいかないので、それ以上に治療期間を短くされたい場合には、どのように調整するかというゴールついての変更を考える必要も出てくるかもしれません。

「何度も通院するのは困る」

院長・舘からの回答

みなさん忙しいので「何度も通院しなければいけないのは困る」と思われるのは当然です。
矯正治療には全体の時間は長くかかりますが、通院はだいたい月1回で大丈夫です。
かなりの遠隔地や、外国にお住まいの方で「3カ月に1度くらいしか来院できない」という方でも、東京にいらっしゃった時、あるいはご帰国中の間に治療できるように調整しています。それは矯正装置の材料を吟味したり、毎回の調整量を多くすることで可能です。しかし、治療中にご自宅で口腔衛生に気を使っていただくといった気配りが必要になります。
当院はすべての新幹線が停車する品川駅前にありますので、遠隔地の方も便利に通院していただけます。

「矯正治療は料金が高いのではないか」

院長・舘からの回答

矯正治療は医療保険が使えませんから、全額自費負担になります。ものすごく人手がかかるフルオーダーメイドの治療であること、治療に長期間かかることといった点から、その点では負担感を感じられる方は少なくないかもしれません。
とはいえ、一般的な歯科治療と矯正治療を比較すると、治療から得られる価値という点でけば、矯正治療は一般的歯科治療の3倍ぐらいの価値があるのではないかという見方もあります。
例えば自分の前歯を6本削って、セラミックスの人工歯を入れるとすると72万円程度かかります。しかし矯正治療の場合は、同じ値段で、自分自身の歯で、前歯だけでなくすべての歯の噛み合わせをきれいにすることが可能です。つまり治療から得られるリターンを考えると、投資としては有益な投資という判断もできるのではないでしょうか。
「自分の歯を守る」。その値打ちがお分かりいただける方が、積極的に矯正治療に取り組まれているのです。